口腔外科

口腔外科は、お口の中、顎、顔面とその周辺部分に現れる病気を専門的に治療する診療科です。
親知らずの抜歯、顎関節の治療、嚢胞・口腔がんの早期発見などです。
ここでは、口腔外科でどのような治療が受けられるのか、治療のメリットやデメリット、実際の治療の流れについて詳しく説明します。

口腔外科とは?

歯を痛がる女性

親知らずの抜歯

通常永久歯は左右7本ずつ上下14本計28本あります。親知らずはその7番目の奥の歯です。
通常の歯のように生えていても歯ブラシが届きにくいのでプラークがたまりやすい、奥に存在するためほほの粘膜(頬粘膜)を噛みやすい、など様々な症状があります。
また横向きに生えてきたり、歯茎に埋まったままになったりするケースがあります。このような親知らずは、一生使いたい手前の歯に食い込んだり虫歯にする場合が多いです。
また半分出ている親知らずはのっかっている歯肉が炎症を起こし激痛や腫れを伴う智歯周囲炎を起こすことがあります。
横に生えている場合は歯冠部と根を切断し別々に抜去する必要があるため抜歯時間が長くなる傾向にあるのと術後2、3日をピークに1週間ほど腫れることがあります。
しかし親知らずは抜いてしまえば生えてくることはないので不安な方もいらっしゃるかと思いますが症状がある方には抜歯をおすすめしています。

小帯切除

小帯とは、唇や舌の裏側にある薄い水かきのような膜のことです。この膜が短すぎたり、引っ張る力が強すぎたりすると、舌の動きが悪くなってうまく話せない、赤ちゃんの場合は授乳がうまくできない、前歯の間が開きやすい、歯ぐきが下がりやすいなどの症状が出る場合があります。
手術は15〜30分程度で終わり、術後の回復も比較的早いのが特徴です。
術後1週間前後で抜糸をし、経過を見ていきます。

口腔がん検診

口腔がんは早期発見が非常に重要です。
口内炎の周りが硬い、口の中のできものが2週間以上治らない、白または赤い斑点ができている、できものの表面がザラザラしている、など症状は様々です。
気になることがありましたらご相談ください。

口腔乾燥症(ドライマウス)

唾液の分泌が減少することで起こる症状です。
口の中がカラカラする、食べ物が飲み込みにくい、話しづらい、虫歯になりやすいなどの不快な症状が現れます。
病気による唾液量の減少であればその治療が必要です。
原因に応じて、薬物療法や唾液腺マッサージ、生活習慣の改善など、適切な治療法を選択します。

顔面外傷

転んで前歯を打った、などの事故やスポーツなどで起こる顔面のケガに対応します。
歯が折れたり抜けたりした場合や口腔内の傷の処置が主な治療になります。
顎骨骨折の場合は連携病院に紹介致します。
その他頭部や顔面に外傷がある場合は歯科では応急処置を行い、頭部の精密検査をおすすめする場合が多くなります。
歯の外傷では早期の治療と経過観察が大切になります。

顎関節症

顎を動かすとカクカク音がする、口が開けづらい、顎に痛みがある、頭痛や肩こりがあるなどの症状が特徴的です。
症状に応じて、マウスピース治療やマッサージ、投薬治療など、複数の治療法を組み合わせて治療を行います。

当院の口腔外科治療における特徴

当院の口腔外科治療の流れ

当院の口腔外科では、患者さまの症状を詳しく診断し、負担の少ない治療を心がけています。
治療前には触診やレントゲン撮影やCT検査を行います。
手術が必要な場合は、マイクロスコープによる拡大視野下による治療を行います。
例えば、親知らずの抜歯では、歯の周りの組織をできるだけ傷つけないよう、慎重に手術を進めます。
さらに、手術中の痛みを抑えるため、経験豊富な歯科医師が丁寧に麻酔を行い、患者さまの不安や痛みに配慮しながら治療を進めていきます。

当院の口腔外科治療の流れ

当院の口腔外科治療の流れ

診査、検査

まず初めに、患部の症状経過や全身的既往歴、治療に対する希望について、時間をかけて丁寧に問診を行います。
その後、お口の中を実際に視診、触診などを行い問題がある部分を詳しく確認していきます。さらに、必要であればレントゲンやCTを撮影しお口の中の状態を立体的に把握し、正確な診断を行います。症状によっては、血液検査が必要な場合や、より専門的な治療が必要と判断した場合には、連携している医療機関をご紹介させていただきます。

治療計画

詳しい検査の結果をもとに、患者さまの状態に最も適した治療計画をご提案します。治療にかかる期間や通院回数についても具体的にご説明し、ご都合に合わせて通院計画を立てていきます。
また、治療費用についても分かりやすく説明し、保険適用の有無や自己負担額を事前にお伝えします。治療に関する不安や疑問点がございましたら、どんな些細なことでもご相談いただけます。

治療

手術では、まず痛みを感じることのないよう、丁寧に麻酔を行います。手術中は拡大鏡を使用することで、細部まで確実な治療を実現します。
経験豊富な歯科医師が専門的な技術で手術を行い、術中も常に患者さまの状態に気を配ります。不安を感じた時はすぐにお申し出いただけるよう、医師やスタッフが細やかな対応を心がけています。

経過観察

手術後は、抜糸や傷の管理を行い、順調な回復をサポートします。痛みがある場合には、適切な痛み止めを処方し、痛みの軽減に努めます。
また、治療部位の日常生活での注意点を詳しく説明し、スムーズな回復をサポートします。
その後も定期的な検診を行うことで、治療の経過を確認し、長期的な口腔の健康維持をお手伝いします。

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